ごあいさつ

はじめまして。ビーバー翻訳の小泉素子と申します。

屋号「ビーバー翻訳」について

独立の決意表明のつもりで、カナダの国獣ビーバーを冠し、「ビーバー翻訳」としました。 

カナダとわたし

 振り返ってみると、現在私が、まがりなりにも英語を生業に出来ているのも、カナダでの経験があればこそ。カナダ西部バンクーバーでの語学留学から始まり、その数年後、カナダ東部ハリファックスで仕事の機会を得たことで、学習の対象だった英語をコミュニケーション・ツールとして使いこなせるようになりました。実際、翻訳の道にたどり着いたのは、カナダ留学から10年ほど経ってからのことでした。カナダでの生活は、良くも悪くも、それまで当たり前に受け入れていた日本の慣習や常識といったものを少し違った角度から見つめ直すきっかけとなり、その後の私の人生に非常に大きな影響を与え続けています。「屋号には、何かの形でカナダにゆかりのあるものを」という思いから、カナダの国獣であり、その特徴が私の仕事観にも通じるビーバーを採用することにしました。

ビーバーの特徴とは?

ビーバーは、その毛皮交易によってカナダ建国に非常に大きな役割を果たしたことからカナダの国獣とされています。一時は、乱獲により絶滅寸前にまで追い込まれますが、その後の保護活動によって復活を遂げます。

身を守るためにダムを築き、頑丈な巣を作ることでも知られています。そのため、森林破壊を引き起こす害獣と誤解されていた時期もありますが、研究によって、ビーバーの作るダムが周辺の水辺環境を維持し、豊かな生態系が生まれることがわかりました。

ジャーナリスト横須賀孝弘氏がカナダ観光局に寄せたビーバーに関する寄稿文に、「ビーバー翻訳」命名の理由そのものズバリを代弁してくれている文章があったので、以下抜粋をご紹介します。

" 進んで他を攻撃することのない、その温和な生き方。敵から巧みに身を守る、その驚くべき「チエ」。夫婦が睦み会い、子どもを大切に育てる、その堅実で愛情に満ちた家族生活。そして、そのたゆまぬ勤勉と、北国の環境へのみごとな適応。

こうして見ると、ビーバーの特徴は、どれも、カナダの人々が建国当時から目指し、あるいは、営々と築き上げてきた暮らしや信条に、ぴたりと一致するではないか。種は違っても同じ森に暮らす仲間たちへの貢献も、国を超えて同じ地球に暮らす人々への国際的貢献に喩えることができよう。また、ビーバーを仲立ちに先住民とヨーロッパ人が共存した関係は、多様な民族が互いに尊重しあいながらの共存を目指す現代カナダの国是に一致する。

 ビーバーは、カナダ創成の礎(いしずえ)となったが、それだけでなく、その生き方も、カナダの人々を象徴するにふさわしい。世界で二番目に大きなげっ歯類、ビーバーは、世界で二番目に広い国カナダのさまざまな様相を体現した、スーパー・アニマルなのだ。"


まだまだ、それなりに色々な欲もあります。頑丈な歯もないため、少し硬い食べ物は用心して口にすることにしています。それでも、スーパーアニマル・ビーバーを見習い、翻訳技術の向上のためコツコツと努力を続け、お客様や地域の発展に貢献できる仕事をしていきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

令和元年7月

小泉素子